【歯科事務長を採用する際に注意すべき点】②
~歯科事務長の人柄や相性が大切~
◆相性のリスク(能力が高くても相性が悪いとうまくいかない)
院長の右腕となって、治療以外の仕事をどんどん進めてくれる歯科事務長が身近にいたら、とても心強いですよね。歯科事務長が院長の持っていない能力やスキルを持ち合わせていて、院長が苦手な分野を補いカバーしてくれたら、仕事がたまることもなく、新しい取り組みや構想をスピード感を持って進めていくことができます。
◆歯科事務長の「人柄」を見極める
前回のコラムでも触れさせていただきましたが、歯科事務長を採用する際には「人柄」をよく見極めなければなりません。つまり医院に迎え入れる歯科事務長は、次の2点を満たしていることが重要です。
①業務を進めたり問題を解決するための「実務能力」を持っている
②人から信用され、気持ちよく仕事を進められる「人間性(人柄)」を持っている
①と②の要素を両方高い水準で満たしている歯科事務長がいれば言うことはありませんが、なかなか簡単には見つかるものではありません。
よく歯科事務長を採用する際に、スペック(能力・スキル・実績・経験など)を重視して人材を見つける先生がいますが、どんなに実務能力が高く優秀な人材でも、院長やスタッフとの相性が合わないと、逆効果になり最悪の結果を招いてしまうことすらあります。
◆なぜ「人柄」や「相性」が大切なのか。
それではなぜ歯科事務長の人柄や相性が大切なのでしょうか?
①院長と歯科事務長の価値観、仕事のスタンス、目指すべき方向性が合わないと、話が噛み合わず、お互い強いストレスを感じながら仕事をしていくことになります。
②歯科事務長がどんなに正論を言ったり正しく仕事を進めようとしても、スタッフに嫌われると言うことを聞いてくれません。医院の風土やスタッフの性格に合った気質の歯科事務長を採用することが大切です。
③院長と歯科事務長の相性が合わないとコミュニケーションが少なくなりがちです。歯科事務長の仕事はただでさえ外から見えにくいので、日頃からしっかりコミュニケーションを取って情報共有しておかないとブラックボックスになりがちです。院長が正確な情報を把握できないと正しい意思決定ができないので、後々大きなトラブルになることがあります。
まとめ
いかがだったでしょうか?歯科事務長を採用する際にはスペック面だけでなく、人間性や性格にもフォーカスして選考されることをお勧めします。
ちなみに、採用時や組織内の人員配置の参考資料として「適性検査」を導入する企業や医院が増えてきています。100%正しく絶対的なものではありせんが、検査を受けることである程度その人の人物像や性格的傾向が見えてきます。結果的に合う人材・合わない人材を見極める参考資料にすることができるのです。インターネットで検索すると、こういった適正検査のサービスがいくつか出てきますので、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?