歯科経営とは
~正しい意思決定をするための情報収集とスクリーニングをしてもらう~
歯科医院経営者が抱えている仕事は「歯科治療」「歯科医院経営」「マネージャー」の大きく3つに分類されます。
今回はこの3つの仕事の中で「歯科医院経営」に関わるお話をさせていただきます。
歯科医院経営とは
まず歯科医院における「歯科医院経営」と聞いて、皆さんどのようなことが思い浮かぶでしょうか?
・従業員に賃金やボーナス(賞与)を支払う
・スタッフの採用を決めたり評価をするなど人事の仕事をおこなう
・内装工事、医療機器の購入、研修の実施など投資をおこなう
・金融機関から資金調達したり使い道を管理するなど資金繰りをおこなう
・医院の方向性や施策などを考え決定し、実行に移す
・歯科医師会や業界関係者との付き合いに参加する
などなど、色々と思い浮かぶと思います。
歯科医院経営で重要な意思決定
実は、歯科医院経営者の業務において、ほぼすべての項目に共有するとても重要な仕事があります。それはすべての物事において「意思決定をおこなう」ということです。院長の仕事を紐解いてみると、実はそのほとんどが意思決定の連続で成り立っています。
例えば、「スタッフを採用する・しない」、「新しい医療機器を買う・買わない」、「スタッフ研修を実施する・しない」、「スタッフの昇給をする・しない」など、数えだしたらきりがありません。
歯科医院経営の意思決定で必要な情報収集
それでは、正しい意思決定をおこなうためには何が必要なのでしょうか?
それは「正確かつタイムリーな情報」と「論理的思考」です。
つまり、意思決定をおこなうための判断材料となる質の高い情報集めが必要で、経営者はそれらをもとに最善の決断をおこなっていくことになります。
2つの要素のうち「論理的思考」は、一度訓練して身に着けてしまえば一生使い続けることができますが、「正確かつタイムリーな情報」というのはゴールがなく、絶えず収集し続けなくてはなりません。
実際にやってみるとわかりますが、この情報収集というのは想像以上に手間と労力がかかり、院長の時間と能力を少なからず圧迫しています。
とはいえ、正しい情報無しに的確な意思決定はくだせませんので、おろそかにすることもできません。
歯科医院経営における歯科事務長の役割
そこで、歯科事務長が正確な情報やデータ・資料を準備し、経営者が意思決定のみくだせばよい状況をお膳立てしてくれていたとしたら、院長はどれほど楽になるでしょうか。
質の高い情報を、迅速かつ整理された状態でそろえてくれる歯科事務長がいたら、とても心強い存在なのではないでしょうか?
また、似たようなケースとして「業者選定」も院長から重宝されます。
一般的に、ひとつの商材やサービスに対し、競合企業が複数あるのが普通です。
当然各業者により商材の特徴、長所・短所、価格の高い安いなど違いがあるので、医院が求めているクオリティや条件と一致させる必要があります。
歯科事務長が各業者さんの違いや価格、業界での評判などを事前に整理してくれれば、院長は浮いた時間を他のことにまわすことができます。
なお、これは歯科業界に限らず他の業界でも言えることですが、残念ながら業者の中には粗悪な商材やサービスを売りつけてくるところもあります。
そんな粗悪な商材やサービスを誤って購入してしまったら、医院だけでなく患者さんにも不利益を与えてしまうことになりかねません。
ぜひ歯科事務長に、情報収集と業者さんのスクリーニングの役割を担ってもらい、院長自身の時間を確保し、素晴らしい医院経営に結び付けていただければと思います。